非金属介在物を利用した片状黒鉛鋳鉄で高速切削時の快削化(加工生産性up)が図られる材料
(高速切削時に生じる工具摩耗は熱的な反応性摩耗が支配している⇒保護皮膜で反応防止)
刃具摩耗
快切削材の物性値比較FC250相当材
引張強さ (N/㎟) |
0.2%耐力 (N/㎟) |
ヤング率 (N/㎟) |
硬度 (HB) |
|
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快切削材 | 275 | 231 | 112.500 | 201 |
現行品 | 273 | 223 | 101.800 | 197 |
切削性を向上させても物性値の変化はなし
チップ摩耗量通常材を100とした場合の指数
黒鉛形状がFC鋳鉄とFCD鋳鉄の中間的な芋虫状組織のため、両方の優れた特性を持ち合わせています。
材質名称 | 引張試験 | 硬度(HB) | 適用 | ||
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引張強さ(N/㎟) | 耐力(N/㎟) | 伸び(%) | |||
FCV-IA | > 320 | > 230 | > 3 | 130~180 | ライン生産 小物生産 |
FCV-I | > 360 | > 270 | > 2 | 130~210 | |
FCV-IIA | > 360 | > 270 | > 2 | 140~210 | 自硬性ライン生産 中、大物生産 |
FCV-II | > 440 | > 320 | > 1 | 170~240 |
減衰能が一般FC鋳鉄の約2倍あり、振動、音をよく吸収します。
減衰能が一般FC鋳鉄の約2倍!
一般鋳鉄と比較して振動吸収エネルギーが2倍あり振動、音をよく吸収します。また、摩擦係数も低く潤滑性のある材質です。
主に音、振動を吸収する目的で、数キログラムの自動車部品等から数トンの一般構造用部品まで幅広く適用されています。すでに自動車部品のディスクブレーキやドラムブレーキでは”鳴き”低減対応として実用化しています。現在では、お客様から高い評価を得て、約250トン/月の生産に至っています。
減衰性比較一般FC鋳鉄を100とした場合の指数
振動波形比較一般FC鋳鉄と制振鋳鉄の波形比較
組織写真一般FC鋳鉄と制振鋳鉄の黒鉛サイズ比較